2011年11月25日金曜日

日本企業、海外M&A加速の背景を探る(アジア市場の拡大と日本市場の限界)

前回の短期的要因に続き、今回は長期的な要因を考察してみます。


日本企業の海外進出、とくに製造業のM&Aは長期的な流れとなっておりますが、
その要因は、
第一に賃金が安く労務費が節約できること
第二に日本の国内市場の限界
が上げられます。
日本経済は現在20兆円の供給過剰状態だといわれていますが、
加えて高齢化と人口減少の進展により、将来の消費需要の減退が予想され、
65歳以上人口が23%強で、これが20年には30%となる見込みです。

さらに最近はリストラが横行し、この15年間で正社員が400万人も減少し、
賃金の安い非正社員が700万人増加。この結果、格差社会が深まり、
国民経済全体の消費力は縮小する一方です・・。

第三は経済成長によるアジア市場の拡大
第四はアジア諸国の技術向上(韓国や中国など筆頭)

安い労働力に加え、彼ら(新興国)に技術が備わってきたので、
日本企業はこれらの国にいっそう進出する・・。
当然このような流れが出来るわけですが・・

長い目で見ると、
海外進出により潜在的な国内の生産と雇用が減少すれば、
賃金も下がり、それゆえ消費不況は続き、
デフレから脱却できなくなる、
という危惧がありますよね・・。

円高と世界的な株価下落により、
08年の日本企業の海外M&Aは7・4兆円(金額ベースで前年の2・6倍)。
この結果として、
失われた国内雇用は96万人分、
国内生産は35・6兆円と推定されており、
こうしてみると、日本企業の海外進出についても
違った側面が見えてくるようです。

今後も様々な角度からM&Aの動向に注目していきたいですね。

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